MENU
REVIEW PRACTICE

商慣習見直しについて

日本では、消費者が求める商品をいつでも品切れなく提供するため、厳しい納品期限や発注から短期間での納品などの日本特有の商慣習があります。この商慣習が食品ロスの発生につながっており、いま、食品ロスの削減や流通効率化の観点から、厳しすぎる商慣習の見直しが進められています。

商慣習にはどのようなものがあるの?

●加工食品の納品期限
(1/3ルール)

商品を製造してから、小売店に納品するまでの期限(納品期限)が慣習的に決まっています。例えば、賞味期間が6ヶ月の商品は、製造日から2ヶ月(最初の1/3)を過ぎると出荷できなくなります。また、賞味期間が残り1/3を切ると店頭から撤去されます。

いわゆる「3分の1ルール」による期限設定

●受注から納品までの短いリードタイムと欠品防止

商品は注文を受けてから生産すれば「作りすぎ」は生じませんが、受注から納品までの期間が短いため、一般的には受注前に必要量を予測し、生産を始めます。また、日本では欠品しないことが強く求められるため、多めの生産を行ないます。このため、製造業者では余剰生産・廃棄が生じやすくなっています。

●日付順納品の遵守

同一商品で「前回納品したものより1日でも古い商品は納品できない」ルールがあります。荷受側は商品管理をしやすくなりますが、出荷側は在庫を出荷できない場合が生じます。

●小売店での販売期限の設定

小売店では商品を消費期限・賞味期限当日まで販売せず、期限に達する前に売り場から撤去することが多く見受けられます。撤去された商品の多くは廃棄されることになります。

こうした商慣習は、個々の取組みでは解決が難しく、食品関連事業者、消費者、行政が互いに連携し、フードチェーン全体で解決していくことが必要です。

商慣習見直しに向けた取り組み

事業者ができること

製造業

  • 賞味期限の延長(包装資材の開発等)
  • 賞味期限の年月表示化

卸売業

  • 小売業と連携し、納品期限を緩和
  • 各仕入先(製造業者)へ得意先(小売業)の販促状況を共有

小売業

  • 製造業者、卸売業者からの納品期限を緩和
  • 店頭での販売期限の延長(消費・賞味期限まで売る)
  • 期限間近商品の値引き等の実施

消費者ができること

  • すぐに食べるものは手前から順番に購入する
    (期限の近いものから購入する)
  • 欠品していても仕方ないと考える
  • 消費期限と賞味期限の違いを確認する

商慣習見直し チラシ・パンフレット ダウンロード

PageTop